【実態調査】不動産起業への7ステップ!直面する6つの課題と成功へのコツを紹介
目次
- 不動産起業までの道のり7ステップ
- 1. 起業する業種を決める
- 2. 事務所を決める
- 3. 会社の事業形態を決める
- 4. 資金を確保する
- 5. 宅地建物取引士を設置する
- 6. 宅地建物取引業免許の申請を行う
- 7. 宅建協会に加入する
- 【調査結果】不動産で起業した後に直面する6つの課題
- 1. 資金調達
- 2. 【売買仲介業】売買物件の仕入れや確保
- 3. 【管理業】管理物件の獲得
- 4. 顧客獲得の戦略
- 5. 法規制や許認可の理解
- 6. 人材採用や育成
- 不動産の起業で失敗しない3つのコツ
- 1. アウトソーシングで業務を効率化する
- 2. 人脈を活用する
- 3. Web集客に力を入れる
- 不動産の売主集客にはホームページの活用がおすすめ
- まとめ
不動産で起業しようと考える方の中には、成功できるのか不安な方もいるでしょう。特に以下のような点に不安を抱えている方は多いです。
- 資金調達
- 売買物件の仕入れ
- 売主の集客方法
そこでこの記事では、実際に不動産を起業した方のアンケートをもとに、不動産起業で直面する課題解決の方法や、成功へのコツを解説します。この記事を読めば、資金調達や集客の方法を理解して多くの売主を獲得できるようになります。これから不動産で起業をする方は、ぜひ参考にしてみてください。
不動産起業までの道のり7ステップ
ここでは、不動産起業を思い立ってから実際に営業を開始するまでの流れを解説します。不動産起業までの流れを把握して、必要な準備期間などを明確にイメージしましょう。
1. 起業する業種を決める
不動産業には、以下のような業種があります。
- 不動産売買
- 不動産賃貸
- 不動産投資
- 不動産管理
まずは今までの経験や得意分野の中から、どの業種で起業するのかを決めておきましょう。初めて不動産業を起業する場合は、賃貸業(大家業)と仲介業の組み合わせがおすすめです。毎月安定した家賃収入を得ながら、売買仲介業でさらなる売上を見込めます。不動産売買の経験がない方は、賃貸仲介や賃貸管理業を合わせて行うのもおすすめです。
2. 事務所を決める
不動産業の起業には事務所の選択が必要で、主な選択肢は以下の3つです。
- 自宅で行う
- マンションの一室を借りる
- テナントを借りる
事業が軌道に乗るまでは、家賃や光熱費などの固定費がかからない自宅を利用するか、マンションの1室を借りるのがおすすめです。特定の来客者しかおらず、簡易な事務作業を行うだけであれば問題ありません。
しかし、自宅やマンションの1室を事務所として申請する場合「事務所専用の出入口」や「壁などの間仕切り」が国や都道府県などが出す宅地建物取引業免許の許可条件になります。「リビングを通らなければ事務所に入れない」「間仕切りがない」などの場合は、事務所としての許可が下りない恐れがあるため注意しましょう。
なお、新規の顧客を頻繁に呼び込む営業スタイルの場合は、駅前や市街地などの人が集まるエリアに事務所を借りる方法があります。人目に付きにくい空中店舗よりも1階に構える方が目立つため、予算に余裕があれば検討してみましょう。
3. 会社の事業形態を決める
不動産業は個人でも開業できますが、社会的信用を得るために法人の設立がおすすめです。大きなお金が動く不動産の取引は「個人」よりも「法人」の方が顧客は安心します。
会社の事業形態は主に以下の4種類です。
- 株式会社
- 合同会社
- 合名会社
- 合資会社
株式会社が一般的ですが、合同会社として起業する方も増加しています。株式会社よりも法人登記手続きが手軽で、設立に必要な費用も安いことが理由の1つです。合同会社の申請は難しくありませんが、株式会社の場合、定款の認証などの手続きが複雑なため、行政書士などの専門家に依頼するのがおすすめです。なお、合名会社や合資会社は会社の債務について直接責任を負うため、不動産業の新規で設立するのはあまりおすすめできません。
4. 資金を確保する
不動産起業のためには、最低でも約300〜400万円の開業資金が必要です。まとまった資金が必要になるため、日本政策金融公庫の利用を検討しましょう。日本政策金融公庫には、新規で起業する方を支援する「新規開業資金制度」があります。
日本政策金融公庫で融資を受ければ、返済の実績作りにもなるため他の金融機関からも評価されやすいです。金融機関から評価されれば、今後の物件購入資金などを借り入れる際に有利になるため、覚えておきましょう。
参照元:日本政策金融公庫|新規開業資金制度
5. 宅地建物取引士を設置する
不動産業を起業するためには、宅建士の設置が必要です。業務に従事する者の5名に1名以上の割合で必要になるため、最低でも1人の宅建士の設置が義務付けられています。起業する本人が宅建士の資格を持っていなくても、一緒に起業するパートナーや雇用する従業員が所持している場合、業務に従事する「専任宅建士」の登録を行うことで不動産の起業が可能です。
6. 宅地建物取引業免許の申請を行う
ここまでの準備が整ったら、宅地建物取引業免許の申請を行います。しかし不動産業には高度な専門性が必要とされるため、簡単に許可が取得できるわけではありません。申請書類や事務所要件など、以下のような厳しい審査を経て免許の申請が許可されます。
- 申請者や会社役員が欠格事由に該当していないか
- 事務所の機能を有しているかどうか
- 一定の宅建士を設置しているかなど
免許申請に必要な書類集めや申請自体は難しくありませんが、行政書士などの専門家への依頼も可能です。
7. 宅建協会に加入する
不動産業を起業するためには、営業保証金1,000万円を最寄りの供託所へ支払います。しかし金額が大きいため、不動産保証協会へ加入するのがおすすめです。不動産保証協会への加入なら、事務所として使用する物件にかかる費用や設備費用を合わせても約300〜400万円で済みます。
不動産業を起業する際の諸費用(東京都宅地建物取引業協会に加入する場合)
入会金 | 80万円 |
---|---|
弁済業務保証金分担金 | 60万円 |
物件価格(敷金、賃料、内装工事等) | 約140~180万円 |
設備費用(事務用品、コピー機、電話引込費用等) | 約20~80万円 |
合計 | 約300~400万円 |
免許がおりたら宅地建物取引業免許証を受け取り、無事に営業開始が可能です。晴れて不動産業者として営業活動を始められます。
【調査結果】不動産で起業した後に直面する6つの課題
不動産を起業した後には、様々な課題に直面します。起業後に直面する課題をあらかじめ理解することで、事業のスムーズな展開が可能です。ここでは、株式会社ブランディングテクノロジーによる実態調査アンケートをもとに、6つの課題と対処法を解説します。
1. 資金調達
アンケートによると全体の29.5%の方が開業後の「資金調達」が最大の課題と答えており、一番多い意見となっています。不動産を起業する際には、まとまった資金が必要です。しかし残念なことに、実績がない起業したての企業に融資してくれる民間金融機関はあまりありません。
実績がないうちに資金を調達する方法でおすすめなのが、日本政策金融公庫からの資金調達です。日本政策金融公庫には、新規事業者に対して積極的に融資する「新規開業資金」があります。この制度を利用すれば、新たに事業を開始する方や事業を開始しておおむね7年以内の方を対象に無担保・無保証人で最大7,200万円(うち運転資金4,800万円)の融資が可能です。
2. 【売買仲介業】売買物件の仕入れや確保
起業したばかりの頃は商品である「売り物件」があまりありません。そのため、物件の仕入れや確保が必要になります。しかし、売り物件を仕入れるためには、以下のような手順が必要です。
- 土地や建物の売主から売却の依頼を受ける
- 媒介契約を締結する
- 買い手を探す
売り物件が少ないうちは、ポータルサイトなどにある元付業者の物件に買い手をマッチングする業務がメインになります。事業が軌道に乗りホームページなどで会社が周知されていけば、売主からの売却依頼が少しずつ増加することも期待できるでしょう。
さらに事業が拡大すれば、融資を利用して土地や中古物件の購入を行い、建売住宅の販売やリフォームして販売する「買取再販」にもチャレンジできます。
3. 【管理業】管理物件の獲得
不動産業を安定させる方法の1つに、賃貸物件の管理業があります。管理業は、入居者からの家賃回収や物件の掃除などの管理全般を行うのが主な業務です。家賃の3〜10%が管理料となるため、安定した事業が見込めます。
管理物件を獲得するためには、空室の多いアパートや管理が行き届いていない物件を探すことが必要です。自分の足とZENRIN地図を使って物件を探す方法がありますが、事業が軌道に乗り業務が忙しくなってくると、手が回らなくなる可能性があります。
そこでおすすめなのは、ホームページやSNSなどで賃貸オーナーへ有益な情報を発信する方法です。最初のアプローチでは、Webメディアを利用して賃貸オーナーがお得になるような情報を提供します。そしてオンラインセミナーなどの相談に繋げることで、管理物件の獲得に繋がります。
4. 顧客獲得の戦略
顧客獲得のための戦略で悩む方も多いです。特に不動産売買の仲介で事業を展開していくためには、安定した顧客(売り物件)の確保が必要と言えます。顧客を獲得するための戦略には、以下のようなものがあげられます。
- 空地や空き家の所有者を調べて営業する
- 売りたい人を知り合いに紹介してもらう
- 売りたい人をホームページなどのメディアから獲得する
法務局で登記簿謄本を取得すれば、調べたい土地や建物の所有者が分かります。所有者の住所にDM送付や訪問を行うことによりアプローチが可能です。また、知り合いに売りたい人を紹介してもらうことで、信頼関係を作りやすくなります。
一方で安定した顧客獲得のためには、ホームページのブランディングが効率的です。魅力的なホームページ製作により会社の存在をアピールすることで、顧客の獲得がしやすくなります。
5. 法規制や許認可の理解
不動産の起業には「不動産業を開業できるエリアなのか」という課題もあります。例えば、不動産業などの事務所が設置できない用途地域(第一種・二種低層住居専用地域など)で免許申請が許可されたとしても、後になって取り消される恐れがあります。
免許権者の都道府県によっては、不動産業の免許申請の審査基準に「用途地域」の確認はありません。しかし開業後に、事務所が設置できないエリアであることが発覚した場合「営業停止」や「免許取り消し」になる恐れがあります。不動産の専門家だからこそ、開業できるエリアかどうかは知っておくべきです。
さらに、不動産を起業する際にレンタルオフィスで開業する方もいます。レンタルオフィスを不動産起業の事務所にする場合は「オフィスが壁などにより独立しているか」「固定電話(IP電話)が設置可能か」などの条件が必要です。 問題なく事業を続けていくためにも、法の規制や許認可に対する理解を深めておきましょう。
6. 人材採用や育成
不動産業が拡大すれば、人材の確保も必要です。しかし不動産起業後に、優秀な人材育成の課題に直面するケースがあります。優秀な人材を確保するためには、人材育成に有効な研修を行うのがおすすめです。 例えば「報・連・相に関する知識や方法」「接客マナーや電話対応などを向上させる研修」など、ビジネスシーンで活用するためのコミュニケーション能力を向上させるための研修を行います。人材教育をサポートする制度や外部研修を行うことで、より質の高い人材育成が可能です。
不動産の起業で失敗しない3つのコツ
不動産の起業で失敗しないためには、業務を効率化してより多くの売主を獲得することが重要です。ここで解説する3つのコツを押さえておけば、起業後のビジネスイメージを明確にできます。
1. アウトソーシングで業務を効率化する
不動産を起業して効率よく仕事をこなすためには、業務を適切にアウトソーシングすることが重要です。会社員時代には、請求書や物件概要書、売買契約書の作成などを専門部署や事務の方が作成していたケースが多いのではないでしょうか。
しかし起業初期であれば、すべての業務を1人でこなすことになります。営業活動が希薄になり売上の確保ができなければ、何のために起業したのか分かりません。1人で行う業務量には限界があるため、営業以外の仕事はアウトソーシングを検討しましょう。
例えば、以下の作業をアウトソーシングすることで業務を効率化できます。
- 物件データ管理などの事務作業
- 契約書の作成
- 請求書の作成
業務を効率化すれば、売主獲得業務などの営業活動に集中できる環境を構築可能です。
2. 人脈を活用する
不動産業は、人と人との繋がりが重要視される業界です。オフラインでの人脈獲得のために、今まで取引をした顧客や不動産業者へ起業する旨の連絡をかねて「あいさつまわり」を行いましょう。
あいさつ回りを行うことで、不動産で起業したことを認知してもらえます。さらにコミュニケーションによる信頼関係の構築も可能です。信頼関係ができれば、売却したい方や購入したい方の紹介が増えます。
さらに、異業種交流会や不動産業界が主催するセミナーやイベントに参加して情報交換を行うのもおすすめです。
3. Web集客に力を入れる
人脈獲得の方法としては、Web集客に力を入れるのもおすすめです。
- ホームページ
- SNS
- ポータルサイト
上記のインターネットサービスを充実させることで、オフラインの人脈だけに頼らない「集客」ができます。例えば、不動産業者同士でSNSを利用した物件紹介を行い、条件に合う顧客の紹介が可能です。
特にホームページは多くの人が目にするツールのため、幅広い人に会社の存在を知ってもらえる効果があります。「どんな会社なのか」「どんな事業に力を入れているのか」などの魅力をアピールするために自社ホームページを作り込んでおきましょう。
不動産の売主集客にはホームページの活用がおすすめ
不動産を起業して事業を安定させるためには、売主の集客が重要になります。売主の集客を安定させるために求められるのが、豊富な情報量や会社の魅力が詰め込まれた質の高いホームページです。
会社の実績や強みをホームページでアピールし「ぜひこの会社に依頼したい」と売主に感じさせられれば、新規顧客の獲得や事業拡大に繋がります。
一方でホームページを製作していない不動産会社は、会社の情報や実績を確認できないため売主が不安に感じます。どんな会社なのか分からなければ、売却をお願いするのも躊躇するのが一般的な心理です。ホームページの有無によって、会社の信用度が大きく変わります。
また、ホームページを製作しても集客の効果が見込めなければ意味がありません。定期的に情報を更新するなど、ホームページを随時見直すことが大切です。ランディングテクノロジーの顧客には、売主集客に特化したホームページの製作により成功した事例が数多くあるため、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
不動産の起業で成功するためには、売主の獲得や物件の仕入れが重要になります。売主を獲得するためには、業務を効率化して売主の集客に特化した事業を行うことが必要です。
業務の中で事務的な作業はアウトソーシング化して、売主集客のための時間を確保しましょう。また、売主集客のためにホームページのクオリティが重要です。株式会社ブランディングテクノロジーでは、売却に特化したホームページの作り方などの「不動産売却獲得セミナー」をオンラインで無料開催していますので、お気軽にご参加ください。
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