前年比約2倍の利益増!老舗印刷会社がSEO対策とリスティング広告で集客に成功した戦略
目次
- 2ヶ月連続で前年比約1.5倍の注文数と売上、約2倍の利益を達成
- 最初のきっかけはECサイトへのリスティング広告導入
- 挨拶状の達人をリニューアルし、コロナ禍以降はSEO対策に注力
- SEO対策とリスティング広告を並行して実施したことで得られた効果
- 「営業力」と「ネット戦略」の両軸で更なる拡販を目指す
- ユーザー数と利益を倍増できた理由
- 検索順位の不安定さが課題だった
- SEO強化における3つのポイント
- SEO対策=コンテンツSEOが有効である理由
- SEOでカバーしきれないキーワードはリスティング広告で補完
- 取り組みの結果
- 現状維持だけでなく次の一手も必要
- チャットボット導入による2つのメリット
- まとめ
- YouTubeチャンネルで無料セミナー配信中
- 当社運用体制のご紹介
- 無料相談・お問い合わせ
株式会社 西日本高速印刷様は、福岡市を中心に印刷業全般を取り扱っている創業70年の老舗印刷会社です。また、挨拶状印刷の専門サイトである「挨拶状の達人」も展開しています。
今回は、同社の副社長である向井博司様に挨拶状の達人が抱えていた課題や、ブランディングテクノロジーからのご提案で得られた効果について、お話を伺いました。
後半パートでは、実際にご提案させていただいたSEO対策やリスティング広告の運用など、デジタルマーケティングを成功させるポイントについても解説します。
2ヶ月連続で前年比約1.5倍の注文数と売上、約2倍の利益を達成
最初のきっかけはECサイトへのリスティング広告導入
――挨拶状の達人をリニューアルする以前、貴社にはどのような課題がありましたか?
ネットからの集客はホームページのみだったため、売上が伸び悩んでいました。そのような状況の中、ブランディングテクノロジーさんから、リスティング広告のご提案をいただきました。
――貴社が、当社とお付き合いをすることにした決め手を教えてください。
ホームページ頼みの集客に限界を感じていたのと、貴社の営業マンの方が、自信満々でリスティング広告の提案をしてくれたためです。リスティング広告を始めることで、反響が出る見込みがありそうだと思い、契約することにしました。
挨拶状の達人をリニューアルし、コロナ禍以降はSEO対策に注力
――当社と最初に取り組んだ施策は、どのような内容でしたか?
2015年7月に、当社の通販サイトである挨拶状の達人のネット広告からスタートしました。正直なところ、最初のうちは思ったような反響が出ず、成果が出るまで時間がかかりました。しかし、継続的に修正・改善を繰り返したことで、徐々に満足のいく効果が得られるようになりました。
――リスティング広告の後は、どのような施策を実施しましたか?
2017年に、挨拶状の達人のリニューアル・保守運用を、貴社にお願いしました。その後も公式サイトの保守やスマホ対応、広告費の増額など、各方面でお手伝いをしていただきました。しかし、ようやく軌道に乗ってきたところでコロナ禍に入り、印刷業もその影響をダイレクトに受けました。
――コロナ禍以降、貴社のネット広告運用において、方針転換などはありましたか?
これまでに経験したことのない感染拡大のなか、同様の広告費を割くのにはリスクがありました。そのため、ブランディングテクノロジーさんに相談して広告費を半分にしましたが、その代わりにSEO対策中心の施策を提案してもらいました。また、補助金を申請して新しい通販サイト「封筒の達人」を、2022年の8月31日にローンチしました。
SEO対策とリスティング広告を並行して実施したことで得られた効果
――SEO対策に注力した結果、どのような効果が見られましたか?
おもに挨拶状の達人からの売上が、年々増加しています。直近でいうと2024年4月・5月と連続で、前年比約1.5倍の注文数と売上、約2倍の利益を達成しました。
封筒の達人も立ち上げから2年が経過し、特に2024年5月は、現場でも注文や問い合わせが増えたという実感がありました。
挨拶状も封筒もネットからの売上が年々上がっていますし、ブランディングテクノロジーさんは良くやってくれているという印象です。
「営業力」と「ネット戦略」の両軸で更なる拡販を目指す
――今後、実施していきたいことなど、貴社の展望について教えてください。
現在は、挨拶状の達人からの売上と利益が伸びているため維持・向上しつつ、封筒の達人をもっと軌道に乗せていきたいです。挨拶状の達人と同じくらいの収益が出るようになったら、他の商材でも「達人シリーズ」として通販サイトを拡充していきたいと思っています。
印刷業界は求人も厳しいため、ネットでの拡販は必要不可欠だと考えています。しかし、完全にネットだけに頼るわけにもいきません。現在は、ネットである程度の売上を確保していますが、まだまだベテラン社員の営業による売上が大半を占めています。どちらか一方に偏るのではなく、バランスを取りながら進めていくことが重要です。
そのため今後も、従来の営業活動とネット戦略、この両軸で売上を拡大していきます。ネット戦略の部分は、引き続きブランディングテクノロジーさんにお任せしたいです。
ユーザー数と利益を倍増できた理由
西日本高速印刷様は、いかにしてこれだけの成果を達成したのでしょうか。ここからは、同社の実施した施策が成功したポイントについて詳しく解説します。
検索順位の不安定さが課題だった
西日本高速印刷様の通販サイトは、検索順位の上位をある程度キープできていましたが、不安定な状態が続いていました。検索順位にはどうしても上下がありますが、挨拶状の達人はそれが売上にダイレクトに響いていたのが課題でした。リスティング広告から一定の売上は出ていたものの、利益を上げるためにはSEO対策が不可欠でした。
そこから1年ほど、少額で定期的に記事の追加を行っていましたが、大幅な順位改善にはつながりませんでした。このような背景から、より効果的なSEO対策が求められていました。
SEO強化における3つのポイント
当社からご提案させていただいたのは、まずリスティング広告の増額です。ただし、売上が伸びても広告費がかかるため、利益が比例して伸びないという問題がありました。
そこで次の一手として、現状のSEO対策はなぜ効果が出ないのか、課題感を分析して必要な施策をご提案させていただきました。当時から少額で定期的に記事を追加することでSEO対策をしていましたが、予算の制約から質の面で課題がありました。
2022年11月から記事追加の予算を上げていただき、以下の3つのポイントを踏まえた新体制でコンテンツSEOを実施させていただくこととなりました。
- ① 構成案の作成:検索意図やロングテールまで抑えたキーワード、見出し構成を構成案に落とし、計画的に実施
- ② ライターの変更:印刷業に強い、専門性の高いライターをアサイン
- ③ 監修者のアサイン:記事の権威性を高めるための監修者をアサイン
SEO対策=コンテンツSEOが有効である理由
SEO対策を実施する場合、まずEEATを高めることが重要です。EEATとは専門性(Expertise)、経験(Experience)、権威性(Authoritativeness)、信頼性(Trust)の4つの要素からなる概念で、サイトの品質を判断する際に用いられます。EEATはランキングに直接影響しませんが、サイト品質の向上に寄与する点が特徴です。
- 専門性(Expertise):印刷業のお客様の場合、いかに専門的に印刷業に特化しているかが重要です。
- 経験(Experience):実際にやったことがある、買ったことがあるなどの実体験に基づいた情報が評価されます。
- 権威性(Authoritativeness):その業界に精通した方が記事を書いているかが重要です。例えば、医療分野なら医師や看護師の意見が重視されます。
- 信頼性(Trust):これらを総合的に見て、記事の信頼性が高いかどうかが評価されます。
これらの要素がSEO対策において重要です。被リンクや生成AIによる記事の増加も有効な場合がありますが、当社は独自性の強いページをしっかり作ることがもっとも重要だと考えているため、コンテンツSEOを推奨しています。
ホームページ制作以降の施策
SEOでは、すべてのキーワードをカバーしきれないことが課題です。そのため、カバーしきれないキーワードはリスティング広告で補完しなくてはなりません。
リスティング広告とは、Yahoo!やGoogleで検索されたキーワードに合わせて広告を表示する方法です。具体的には、検索結果の一番上に「スポンサー」と表示される広告をさします。リスティング広告は、クリックされるごとに費用が発生する仕組みです。
一方、自然検索はリスティング広告の下に表示され、無料で表示されるため、お金の力で表示順位を操作できません。しかし、リスティング広告はある程度コントロールできるため、自然検索ではカバーできない部分を補完することが可能です。
自然検索で上位をキープしていても、リスティング広告との併用によって、更なる効果が期待できます。したがって、SEOとリスティング広告はどちらか一方ではなく、相互に補完するのが理想的です。
取り組みの結果
コンテンツSEOとリスティング広告を中心に施策を実施したところ、自然検索からのユーザーの流入数は2022年11月時点で3,514でしたが半年で9,440、1年で13,994と順調に伸びていきました。1年半たち、2024年5月時点では22,076と約7倍まで成長しています。
露出できていないキーワードはリスティング広告で補完することで、主要なキーワードで上位表示を維持できる体制も整いました。一年以上継続して施策を実施した結果、2024年4月には通販サイトにおいて、以下のような成果を実現しました。
- ユーザー数: 28,438名(昨年:15,657名)
- 購入数: 昨年比約1.5倍
- 利益: 昨年比約2倍
ユーザー数は昨年比で約倍増し、購入数も約1.5倍に増加しました。利益も昨年比で約2倍に増えました。この成果の要因として、昨年から取り組み自体を変えずに原価が上がっていないこと、また継続的な取り組みにより購入数と売上が着実に伸びたことが挙げられます。
2024年4月に続き5月にも同様の成果を上げており、年度を通してみても昨年度から大幅な成長が見込めます。
このように、SEO対策とリスティング広告は相互に補完しながら実施することで、効果を最大化できます。特にSEO対策は時間がかかるため、順位が上がるまではリスティング広告を利用して集客し、根気強く続けることが重要です。短期的な成果や売上の創出はリスティング広告単体でも可能ですが、中長期的には不十分な部分があります。そのため、SEO対策と、リスティング広告などの広告施策を複合的に実施することがおすすめです。
現状維持だけでなく次の一手も必要
2021年にお客様から、補助金を申請して挨拶状の達人とは別の通販サイトを立ち上げたいとご相談いただきました。調査の結果、封筒のニーズが特に多いことが分かったため、補助金が通り次第、新たに封筒の達人のサイトを制作(2022年7月ローンチ)しました。
新規立ち上げのため、まだ十分な成果は得られていませんが、2024年5月段階では現場でも注文や問い合わせが増えてきた、というお声をいただきました。また、封筒の達人もリスティング広告や記事コンテンツの追加を行っており、2023年7月から1年ほど続けて175→919と、自然検索からのユーザーの流入数が5倍近く増えています。
他にもチャットボットを導入するなど、積極的にサイト強化施策に取り組んでいただいている状況です。
チャットボット導入による2つのメリット
お客様がチャットボットを取り入れた理由は、業務効率化と顧客満足度の向上の2つです。
チャットボットを利用することで、問題を迅速に解決し、電話での問い合わせを減らせる場合があります。通販サイトでは、購入までに入力する項目が多く、ユーザーが購入を完了しないことも多いです。チャットボットを設置することで、顧客がスムーズに商品を購入できるようになり、運営側である西日本高速印刷様はオペレーションコストを削減できます。
チャットボットを導入することで、顧客と運営側の双方にメリットがあります。
まとめ
本事例では、通販サイト自体はあったものの、露出する機会が少なく十分に活用されていませんでした。まずリスティング広告を使って支援を開始し、安定して売上が立つようになりました。その後、サイトリニューアルや記事コンテンツによるSEO対策を段階的に進めることで、売上・利益を順調に伸ばすことに成功しました。
現在では、SEOとリスティング広告が相互に補完し合い、安定したユーザー数と注文数を確保できています。今後、ネットからの売上を更に伸ばすために、「封筒の達人」も2年前にローンチしました。西日本高速印刷様の今後の更なる成長に期待すると共に、ブランディングテクノロジーも伴走支援していく所存です。
お客様情報
会社名 | 株式会社 西日本高速印刷 |
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所在地 | 福岡県福岡市 |
公式サイト | https://www.nnki.co.jp/ |
挨拶状の達人 | https://www.aisatu-tatujin.com/ | 封筒の達人 | https://www.futo-tatujin.com/ |
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当社運用体制のご紹介
当社、ブランディングテクノロジーの運用体制をご紹介します。
当社はこれまでに約6,800件のWebサイトを制作しており、その中でも製造業のWebサイトを約500件制作してきました。また、ネット広告の運用実績は約3,200件あります。当社はGoogleとYahoo!の認定パートナーでもあり、安心してお任せいただける体制が整っています。
豊富な実績を活かして、フロントのスタッフが戦略企画とプロジェクトマネジメントを実施します。バックヤードにはライター、デザイナー、エンジニア、動画制作者、アナリスト、広告運用者といったスペシャリストが揃っておりますので、安心してお任せください。
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