採用活動を強化する必要性を感じるものの、何を改善したらよいのかわからないという悩みは、採用担当者であれば誰もが経験したことがあるのではないでしょうか。
効率的な方法でより質の高い人材を確保したいとき、一度自社の採用サイトを見直す必要があるかもしれません。採用サイトは、自社の魅力や求める人物像が伝わるものである必要があります。
採用サイトの目的や役割、制作時のポイントや外部発注時の相場など、詳しく解説していきます。
この記事でわかること
- 採用サイトの制作プロセス
- 制作時の重要ポイント
- 制作費用相場と制作会社
こんな人におすすめの記事です
- 人事担当者や採用担当者
- マーケティング担当者
- 中小企業の経営者
魅力的な採用サイトで優秀な人材をゲット!
目次 [show]
採用サイトを作る前に - なぜ採用サイトが重要なのか
今日の採用市場は売り手市場で、企業が優秀な人材を獲得するのが困難な時代になりました。
採用が目標通りにいかないと、採用できるまで活動が続き、採用コストは増える一方です。ここで注目すべきは、「採用サイト」です。
採用サイトの目的は、質の高い応募者を集めることにあります。企業のビジョンや文化、価値観を求職者に伝え、企業への理解と興味を深めてもらい、自社にマッチする人材を引き寄せることが重要です。そうすることで、書類選考や面接の効率が向上し、採用コストを削減できます。
勘違いしがちですが、採用サイトはエントリー数を増やすものではありません。自社の求める人物ではない人材や必要な経験・スキルにマッチしない人材ばかり集めても、対応に負荷がかかるばかりですので、注意しましょう。
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採用サイトの作り方|7つのステップで解説
自社にマッチした応募者が集まる採用サイトを作るためには、どのように進めていくと良いのでしょうか。ここでは、7つのステップに分けて、採用サイトの作り方を解説していきます。
ステップ1. ターゲットの明確化
どんな人を採用したいのか、ターゲット(ペルソナ)を具体的に設定しましょう。ペルソナの属性には、たとえば次のようなものがあります。
ターゲットの設定例
- 年齢
- 性別
- 年収
- 家族構成
- 資格・経験
- 人柄・価値観
- 今どんな企業に所属しているか
- 何に悩み転職活動を始めたか
- 転職先を選ぶ理由や軸は何か
- 転職活動における不安は何か
- どんな情報を求めていそうか など
「たった1人」を想定して、その人向けに情報を発信するつもりで内容を考えると、より求職者の心を打つコンテンツやメッセージを届けられます。
ステップ2. サイトの目的と役割の設定
採用サイトを何のために作るのか、目的と役割を設定します。作成した採用サイトによって、候補者が閲覧後にどういう行動を起こしてほしいのかを軸に、掲載する情報を考えます。
また、自社の採用課題を洗い出し、それらを改善できるような採用サイトも目指しましょう。
課題として考えられる例を紹介します。
課題例
- 採用コストがかかる
- 採用ブランディングができていない
- 応募が少ない
- 内定辞退が多い
- 求める人材が見つからない
- 早期退職が多い など
ペルソナを意識し、目的と役割に沿った採用サイトを作ることが重要です。
ステップ3. 情報の精査と掲載内容の選定
採用サイトに掲載する情報は、候補者が求めている内容や差別化できる自社の魅力が伝わるように発信しましょう。
企業文化や求める人材の特徴など、入社後のイメージができるコンテンツをつくることが大切です。実際に働いている先輩社員のインタビューや、仕事の1日のスケジュールなど、リアルな情報は有効です。
求職者が就職・転職活動で求めている内容は、リクルートが発行している『就職白書』で詳しく見ることができるので、活用して候補者に届く内容にしましょう。
ステップ4. サイトマップの作成
サイトマップとは、本でいう目次のようなもので、サイト全体のページ構成がリスト化されたものです。
どのページにどの情報を掲載するかを決めていきます。採用サイトの場合、次のようなものが一般的でしょう。
採用サイトに掲載する情報例
- TOPページ
- 企業の紹介
- 企業理念
- 社長メッセージ
- 社員の紹介
- 福利厚生
- 選考基準
- 応募方法
- 応募ページ
ステップ5. デザインの決定
サイトのデザインで重要なのは、「トップページのインパクト」と「必要な情報にアクセスしやすいこと」です。
候補者にとって魅力的なサイトデザインを心がけましょう。
ステップ1で設定したペルソナの好みを意識し、また、自社のイメージやコーポレートカラーを踏まえることも大切です。使用する画像も高品質な写真やオリジナル画像を用いて、雑な印象を与えないよう気を付けましょう。
ステップ6. 制作と試験運用
設計した内容に基づいて採用サイトを制作し、内部でテストを行いながら公開に向けて調整していきます。
サイト制作は自社で行う場合と、制作会社に依頼する場合があるでしょう。
自社で作成するとコストが抑えられ、自社の文化や風土がわかっている人が作るのでミスマッチを防ぎやすいです。
一方で制作会社へ依頼する場合、費用はかかりますがサイト作成のプロによるクオリティの高さが期待できます。ただ注意が必要なのは、こまめに打ち合わせを重ねながら制作を進めないと、想定していたものと違う仕上がりになる場合もあることです。
採用サイトの制作が完成したら、この段階でユーザビリティのテストも行うと良いでしょう。
ステップ7.公開後の評価と更新
いよいよサイトを公開していきます。公開後は、応募数やサイト訪問者の行動を分析し、改善点を定期的に更新していくことが重要です。効果検証を行うことで、サイトの改善点が見つかったり、伸ばすべきポイントが浮き彫りになってきます。
効果を見るのは継続することが重要です。日々分析と改善、検証を繰り返し、採用サイトの精度を上げていきましょう。
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採用サイト制作時の5つのポイント
採用サイトを制作する際は、次の5つのポイントをおさえておくと効果的なサイトになります。
- 目的を明確化する
- ターゲットを特定する
- ブランディングを強化する
- デザインとユーザビリティを考慮する
- コンテンツの質を高め差別化する
目的を明確化する
採用サイトの主な目的を明確に設定し、それに基づいたコンテンツを考えることが重要です。例えば、応募者数の増加やミスマッチの減少を目的とする場合があります。
サイトの目的を明確にすることは、サイト制作プロセス全体を効率化し、ゴールへの道筋を明確にする重要な一歩です。
ターゲットを特定する
どのような人材を求めているのかを具体的に定義し、その人材にアプローチするためのコンテンツを用意することが重要です。ターゲットによって、文章メインなのか、画像や動画を多く取り入れるのかなど、手法は様々です。
ターゲットに合わせたペルソナ設定を行うことで、より効果的なサイトが作れます。
ブランディングを強化する
採用サイトは、応募に必要な項目が記載されていれば良いというわけではありません。
ターゲットに自社の文化や価値観を採用サイトを通じて伝え、企業の魅力を最大限にアピールすることが大切です。
これにより、企業に共感する人材が応募しやすくなります。「ブランディング」を強化することを意識しましょう。
デザインとユーザビリティを考慮する
ファーストビューのインパクトや、サイトの使いやすさにこだわることも重要です。サイトから離脱されないことはもちろん、第一印象でその他のページの印象も決定づけられるからです。
サイトデザインを通じて、訪れた人に良い印象を与えると同時に、情報の検索や応募プロセスをスムーズにすることが必要です。
コンテンツの質を高め差別化する
「社員インタビュー」「会社の日常の特集」「よくある質問」など、効果的なコンテンツを用いて自社独自の魅力を伝え、他社との差別化を図ります。
特に「よくある質問」や「社員インタビュー」は、採用後の働く姿がイメージでき、企業理解を深めるのに役立つため、求職者の不安を解消する手助けになります。
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採用サイトの制作費用相場
採用サイト制作にかかる費用は、自社制作するか外部へ発注するかで大きく異なります。それぞれの特徴や費用相場について解説していきます。
自社制作の場合
自社にサイト制作のノウハウがあれば、人件費やサーバー代程度の想定で比較的安価におさえることができるでしょう。
しかし、自社にノウハウがない場合は想定よりコストが発生してしまう場合も少なくありません。必要なソフトやツールの確認や、想定工数を洗い出してから取り組む必要があります。
外部発注の場合
予算の範囲によって、外部に制作を委託できる範囲が変わってきます。
予算別の外部制作委託可能範囲
- 予算10~50万円
テキストベースの採用サイトのイメージです。デザインは決まったパターンを使い、自社で画像や動画を用意することもあります。費用を抑えつつサイトを作りたい場合に向いており、オリジナリティを求めるのであれば業者選びが重要になってきます。
- 予算50~150万円
オリジナルデザインの採用サイトが作成可能です。写真や動画の撮影、ライターやインタビュアーを用意し、社員インタビュー記事の掲載も対応できるでしょう。自社ならではの魅力を伝えたい場合に適していると言えます。
- 予算150万円以上
業者のパターンに合わせるのではなく、自社のニーズに合わせた独自性のある採用サイトが作成可能です。また、採用戦略の立案や運用のコンサルティングも受けられるようになってきます。
応募者を一元管理できるシステムも構築してもらえることも多く、毎年数百~数千人の応募があるような企業は、外部へ予算を割いて採用工数を削減させることもできるでしょう。
採用サイト制作の費用については、こちらでも詳しく解説していますのでご覧ください。
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おすすめの採用サイト制作会社3選
求職者に魅力的な採用サイトを作るため、経験豊富な外部の制作会社の力を借りることも戦略の一つでしょう。ここでは、採用サイトを制作するにあたって、おすすめの会社を3社紹介していきます。
ブランディングテクノロジー株式会社
弊社ブランディングテクノロジー株式会社は、ブランディングをサービスの軸に、様々な企業の課題解決を行っています。
採用サイト制作においても、多数実績のあるブランディング技術によって他社との差別化を図る支援が可能です。
サイト制作だけでなく戦略立案から一緒に考えることによって、採用サイトの構想段階から共創できる強みがあります。
採用ブランディングによって、初年度120名の応募があった事例を紹介しています。こちらのページも是非ご覧ください。
参考:「採用ブランディングにより初年度120名の応募獲得!会社の魅力と事業内容を言語化した初めてのブランディングプロジェクト」
株式会社ハイファクトリ
株式会社ハイファクトリは、ウェブを活用したマーケティングやリクルーティングに強い会社です。
Indeedや求人ボックスといった求人検索エンジンを活用して応募者を集めたいときに、特に有効なサービスが豊富です。
企業の戦略に沿った採用サイト制作はもちろん、Indeedの運用代行やRPO事業(採用担当の負荷軽減)の支援も行っています。
株式会社hypex
株式会社hypexは採用マーケティングや採用広報に強く、企業の魅力を候補者視点で継続的に発信できるのが魅力です。
採用サイト制作をはじめ、採用コンサルティングも行っています。SNSを活用した採用の実績も多く、転職市場に現れていない潜在層へのリーチできることも強みです。
自社のコンセプトに合わせた質の高いコンテンツで採用サイトを制作しよう
採用サイトの目的は、自社に合った優秀な人材を確保することにあります。
応募者集めのサイトではなく、採用後に活躍できる人材を効率的に集めることが大切です。そのためにも、自社のコンセプトに合わせた質の高いコンテンツで候補者を迎えましょう。
そうは言っても、なかなか難しい部分であるのも事実です。「採用強化したいけど、何からやればいいかわからない」「現状の整理段階からサポート・アドバイスしてほしい」などお困りの方は、無料相談を行っていますので、お気軽にご相談ください。
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