ESGとSDGsの違いとは?意味や取り組み方・企業事例を解説

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ESGとSDGsの違いとは?意味や取り組み方・企業事例を解説

「ESGとSDGsに何が違うの?」
「そもそも、ESGとSDGsにはどんな意味やメリットがあるの?」
社会や環境を意識した事業や活動を推進していきたいと思っているものの、ESGとSDGsの違いが分からずに悩んでいませんか?

ESGとSDGsはどちらも社会や環境に対しての取り組みを指す言葉ですが、それぞれ意味や使い方が異なります。

そのため、適切な意味を理解していなければ、説明や取り組みに誤りが生じる可能性があります。

せっかく、自社にESGやSDGsの活動を取り入れるのであれば、意味や違いをよく理解した上で導入していきたいですよね?

そこで、本記事では、ESGとSDGsの意味や違い、メリット、取り組み方などについて解説しています。ぜひ、ESGとSDGsの違いを明確に理解して、自社の事業や経営に取り入れていきましょう!

この記事で分かること

  • ESGとSDGsの意味や違い
  • ESGとSDGsに取り組むべきメリット
  • ESGとSDGsに取り組む場合のポイントや注意点
  • ESGやSDGsを行う企業の取り組み事例

 

こんな人におすすめの記事です

  • ESGとSDGsの違いが分からない人
  • ESG、SDGsで社内外に向けた積極的な取り組みをおこなっていきたい企業
  • ESG、SDGsの取り組む上でのポイントや注意点を知りたい人

 

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ESGとSDGsの意味

ESGとSDGsの意味

ESGとSDGsは同じような場面で使用されることが多いのですが、それぞれ異なる意味があります。

特徴や違いが分かっていないと誤って使用してしまう可能性もあるので、ここで詳細を把握した上で活用していきましょう。

 

ESGとは?

「ESG」とは「Environment・Social・Governance」の略称で、それぞれ「環境・社会・ガバナンス」という意味があります。

環境や社会に対して、企業がおこなうべき経営や事業活動を指すのがESGです。

また、ESGには、事業や取り組みに対して出資が受けられる「ESG投資」という仕組みが存在します。環境保護や社会貢献につながる事業を展開する企業に対して、投資家が出資をおこなうのが、ESG投資の特徴です。

 

SDGsとは?

SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略で「持続可能な開発目標」のことを指します。※読み方は「エス・ディー・ジーズ」

SDGsは、2015年9月に国連サミットで設定されてから世界中に広まりました。
SDGsには、以下のように17の目標があります。

SDGs-17の目標

  • 貧困をなくそう
  • 飢餓をゼロに
  • すべての人に健康と福祉を
  • 質の高い教育をみんなに
  • ジェンダー平等を実現しよう
  • 安全な水とトイレを世界中に
  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 働きがいも経済成長も
  • 産業と技術革新の基盤を作ろう
  • 人や国の不平等をなくそう
  • 住み続けられるまちづくりを
  • つくる責任 つかう責任
  • 気候変動に具体的な政策
  • 海の豊かさを守ろう
  • 陸の豊かさを守ろう
  • 平和と公正をすべての人に
  • パートナーシップで目標を達成しよう

SDGsは企業だけでなく、個人としても取り組みができます。社会や環境、人、暮らしなどに対しての継続的な活動目標がSDGsの特徴です。

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ESGとSDGsの違い

ESGとSDGsは、どちらも社会や環境についての取り組みを指しているので、違いがよく分からないという方も多いと思います。

結論として、ESGはビジネスや経営としての取り組みの意味合いが強いです。そのため、社会や環境に対する企業の経営・事業を説明する場面では、ESGを使用します。

一方で、SDGsは企業の経営・事業だけでなく、個人での取り組みや消費まで幅広い領域を示します。SDGsは企業の取り組みではなく、あらかじめ設定されている開発目標のことを指しているのがESGとの大きな違いです。

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ESGやSDGsに関連した類似用語

ESGとSDGs以外にも社会や環境、企業の取り組みに関連する言葉があります。
中でも特に関連のある用語が、以下の2つです。

  • CSR
  • SRI

この機会にESG、SDGsとあわせて、上記の用語もセットで理解しておきましょう。

 

CSR

「CSR」とは、企業の「社会的責任」のことを指します。CSRには、以下のような7つの原則があります。

「CSR」7つの原則

  • 説明責任
  • 透明性
  • 倫理的な行動
  • ステークスホルダーの利害の尊重
  • 法の支配の尊重
  • 国際行動規範の尊重
  • 人権の尊重

社会や環境のほかに、法律や人権などに対しての企業の責任ある取り組みを表しているのが、CSRの特徴です。

CSRとSDGsの違いを詳しく知りたい場合は、以下の記事を参考にしてみてください。

 

SRI

「SRI」とは「Socially Responsible Investment」の略称で「社会的責任投資」のことを指します。通常、投資では事業の内容や成果などを見て投資先を決めます。

一方で、SRIは、企業が倫理を遵守して社会的にどんな責任を果たしているのかを基準にして、投資をおこなう方法です。

 

企業がESGに取り組むべき3つのメリット

ESGが企業の取り組みに関する用語だと分かったものの、どんなメリットがあるのか分からないという方もいると思います。企業がESG経営をおこなうメリットは、主に以下の3つです。

企業がESGに取り組むべき3つのメリット

  • 企業がESGに取り組むべき3つのメリット
  • 職場環境の改善・社員のモチベーションアップにつながる
  • 人材確保がしやすくなる

ESGは社内外にメリットがあるので、積極的に経営に取り入れていきましょう。

 

①経営リスクを軽減できる

ESGのガバナンスに関する取り組みでは、自社の管理や体制の構築、倫理や法律の遵守などが重要となります。これによって、事業においてのリスク低減につながり、安定した経営を維持しやすくなります。

ガバナンスは経営の根幹となる重要な部分なので、ここをしっかりと対策できるのはESGに取り組む大きなメリットです。

 

②職場環境の改善・社員のモチベーションアップにつながる

ESGへ取り組むことによって、企業は社会的な責任を果たす経営がおこなえるようになります。

その結果、労働環境がより良いものになり、社員が働きやすい職場が整備できます。社会や環境への取り組みが重視されがちですが、社員や社内にもメリットがあるのがESGの特徴です。

 

③人材確保がしやすくなる

ガバナンス(職場管理)の取り組みによって、社員や社内が良くなるだけでなく、新たな人材を確保する上でもメリットになります。

社会に貢献する取り組みを積極的におこない、社員が働きやすい職場には、優秀な人材が集まりやすいです。自社での人材採用においてメリットがあるのが、ESGの特徴です。

 

企業がSDGsに取り組むべき3つのメリット

企業がSDGsに取り組むべき3つのメリット

「環境に良い」というイメージがあるSDGsですが、明確には以下のような3つのメリットがあります。

企業がSDGsに取り組むべき3つのメリット

  • 環境・社会貢献と事業拡大を両立できる
  • 自社のイメージアップとブランディング効果がある
  • 出資や補助金が期待でき、資金面で有利になる

上記のようにSDGsは幅広いメリットがあるので、ESGと同様に経営や事業に取り入れていきましょう。

 

①環境・社会貢献と事業拡大を両立できる

SDGsへの取り組みをおこなえば、社会や環境に貢献しながら自社の事業拡大が目指せます。SDGsの注目度や市場は大きいので、今まで以上に事業を発展・拡大させるチャンスは増えてきます。

一つの取り組みで自社と他者の双方にメリットがあるのがSDGsのメリットです。

 

②自社のイメージアップとブランディング効果がある

SDGsに対する事業や活動をおこなっていることをアピールポイントにすれば、自社の信頼向上やイメージの定着が図れます。

通常、認知を獲得しながら他社からの信頼を獲得するにはマーケティング戦略や費用、労力が必要です。ですが、SDGsへの取り組みを活用すれば、効率的なブランディングが可能です。

 

③出資や補助金が期待でき、資金面で有利になる

事業でSDGsに関する取り組みをおこなうと、補助金や助成金の対象になる場合があります。通常は、自社資金を投入しなければいけないところを支援金で対応できるようになります。

社会・環境貢献に取り組む過程で、資金援助を得られるのがSDGsのメリットです。

 

ESGやSDGsに取り組む際のポイント3選

ESGとSDGsそれぞれの意味やメリットが分かったものの、どのように取り組んだら良いのか分からない方もいると思います。

ESGやSDGsに取り組む際に重要となるのが、以下の3つのポイントです。

ESGやSDGsに取り組む際のポイント3選

  • ESGとSDGsの理解を深める
  • 課題と目標を設定する
  • 研修を実施し、社内全体で取り組む

上記をおこなわずに取り組み始めると、失敗や定着しない原因となってしまいます。そうならないためにも、事前におこなっておくようにしましょう。

 

①ESGとSDGsの理解を深める

まずは、ESGとSDGsそれぞれの特徴や違い、取り組み方などをよく理解した上で活動を始めるのが大前提です。なんとなくの理解で計画や取り組みを始めると、失敗のリスクが大きくなってしまいます。他にも関連する用語がいくつかあるので、違いや使い分けを理解しておきましょう。

 

②課題と目標を設定する

ESGやSDGsでは、取り組む分野(内容)を決めるだけでなく、課題と目標の設定が必要です。特に、以下の項目は取り組みの軸となる部分なので、必ず事前に決めておくようにしてください。

  • どんな目標を設定するか
  • どのような取り組みをおこなうか
  • そのために課題となる問題は何か

など
上記を明確にした上で、計画的に取り組みをおこないましょう。

 

③研修を実施し、社内全体で取り組む

ESGやSDGsは、目標を設定してただ取り組みをおこなうだけでは不十分です。会社を上げて徹底した取り組みをおこなうためには、ミーティングの他に定期的な社内研修が必要になります。

特に、上層部と社員とでは認識やモチベーションにズレや開きが起こりやすいです。

そのため、社員間でのすり合わせも意識しながら研修をおこなうようにしましょう。

ESGやSDGsに取り組む際の3つの注意点

メリットが多く、さまざまな効果が見込めるESGとSDGsですが、注意しなければならない点も存在します。

ESGやSDGsの取り組みをおこなう上で、必ず気をつけておきたいのが以下の3つです。

ESGやSDGsに取り組む際の3つの注意点

  • 短期間では成果が出にくい
  • 明確な基準や指標がない
  • 費用や人材確保が必要になる

上記を理解していないと、取り組みが上手くいかなくなるリスクが高まります。ぜひ、成果を出していくためにも、ここで注意点を押さえておきましょう。

 

①短期間では成果が出にくい

ESGやSDGsはいずれも非常に良い取り組みではあるものの、導入してすぐに結果が出るものではありません。そのため、短期的な構想で活動を始めると、失敗してしまう可能性が高いので注意が必要です。

1年のような短期の計画ではなく、3・5・10年のような長期計画での取り組みが必要です。

 

②明確な基準や指標がない

ESGやSDGsは、目標や取り組みの内容などはある程度設定されているものの、具体的な基準や指標がないのがデメリットです。そのため、成果の測定や分析・改善などは、自社の判断によるものとなります。

検証ができないと、やりっぱなしになってしまう可能性があるので、あらかじめ注意しておきましょう。

 

③費用や人材確保が必要になる

ESGやSDGsの取り組みをおこなうには、通常の業務のほかにリソースを割かなければいけません。そのため、新たな資金と人員の確保が必要になります。

取り組みをおこなったせいで、労働環境の悪化や社員への負担増につながるリスクがあります。そうなると、ESGやSDGsの観点からはかけ離れてしまうので十分に注意しましょう。

 

ESGとSDGsへの取り組みをおこなっている企業事例3選

既に日本には、ESG経営やSDGsの取り組みをおこなっている企業が多数存在します。
中でも、特に参考にしたいのが、以下の3つの企業です。

ESGとSDGsへの取り組みをおこなっている企業事例3選

  • トヨタ自動車
  • 日本郵政
  • 積水ハウス

 

上記の3社は、いずれも長期にわたって活動に力を入れている企業です。ぜひ、取り組みの内容や姿勢の部分を参考にしてみてください。

また、私たちブランディングテクノロジーでもESG経営に取り組んでおり、具体的な方針を紹介しています。

 

①トヨタ自動車

トヨタは、SDGsのカーボンニュートラル(脱炭素)に力を入れて、製品の開発や生産をおこなっています。
※カーボンニュートラル=温室効果ガスの排出を減らして、吸収量から排出量を引いてゼロを目指すという取り組み

環境に優しく、脱炭素化を実現する水素エンジンや、災害時にも活躍する電気自動車など、サステナブルな事業を展開しています。自動車業界だけでなく、社会や環境への取り組みでも、先頭に立っているのがトヨタの大きな特徴です。

参考:SDGsへの取り組み | サステナビリティ | トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト (global.toyota)

 

②日本郵政

日本郵政では、SDGsの幅広い取り組みをおこない、社会や環境へ貢献しています。郵便物の配送で使用していた車両をEVに切り替え、温室効果ガスの削減を実現しています。

この他にも、地方創生や人材の育成など、さまざまな分野に力を入れているのが日本郵政の特徴です。
参考:SDGs達成に向けた取り組み - 日本郵便 (japanpost.jp)

 

③積水ハウス

積水ハウスは、SDGsが設定される前から長年、ESGやSDGsの取り組みに力を入れています。環境に配慮したサステナブル資材の使用や幸福な住まいやコミュニティの実現など、ハウスメーカーならではの取り組みが特徴です。

ESG経営を推進し、SDGsの実現を目指しているのが積水ハウスの参考にしたいポイントです。

参考:グループの全体像 | 企業・IR・ESG・採用 | 積水ハウス (sekisuihouse.co.jp)

 

まとめ:ESGとSDGsの違いを理解して、自社に合った取り組みをおこないましょう!

ESGとSDGsはどちらも環境や社会に対しての取り組みで使われる言葉ですが、意味や使い方が異なります。
そのため、以下でそれぞれの違いについて、あらためておさらいしていきます。

  • ESG=社会や環境に対しての経営・企業活動
  • SDGs=持続可能な開発17の目標

ESGとSDGsの違いを正しく理解して、適切な説明や取り組みをおこないましょう。

ブランディングテクノロジーでは、本記事に関連するSDGs活動やESG経営に取り組んでいます。ブランディングやマーケティングに活かしたいとお考えの方はぜひ一度、当社へご相談ください。当グループはこれまでSDGsやESGに取り組んできた豊富な経験から、最適なサポートをご提供できます。

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