CSRとSDGsの違いとは?特徴やメリット・注意点を解説

SDGs

CSRとSDGsの違いとは?特徴やメリット・注意点を解説

「CSRとSDGsって何が違うの?」
「なんとなく聞いたり使ったりしているが、詳しい意味やメリットがよく分からない」
自社で社会や環境、人に配慮した取り組みをおこないたいものの、CSRとSDGsの違いやよく分からずに悩んでいませんか?

結論、CSRは企業の「社会的責任」を表し、SDGsは「持続可能な開発目標」を表しています。似たような場面で使用されることが多いですが、それぞれ意味が異なるため、取り組みや説明をおこなう際は注意が必要です。

そこで、この記事では、CSRとSDGsの特徴や違い、メリット・デメリットなどについて解説しています。ぜひ、CSRとSDGsを適切に使い分けて、正しく取り組みをおこなっていきましょう。

この記事で分かること

  • CSRとSDGsの違い
  • CSRとSDGsそれぞれの意味
  • CSRとSDGsのメリット、デメリット

こんな人におすすめの記事です

  • 自社業務で社会貢献をおこないたい企業
  • CSRとSDGsの違いや意味がよく分かっていない人
  • それぞれに取り組むメリットや注意点を知りたい人

 

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CSRとSDGsの意味

CSRとSDGsは似ている言葉ですが、実は意味が大きく異なります。
ここからは、それぞれの意味と明確な違いについて解説していくので、今後の活用のためにも各特徴を正しく理解していきましょう。

 

CSRとは?

CSRとは「Corporate Social Responsibility」の略称で、企業の「社会的責任」を指す用語です。
CSRには、以下のような7つの原則があります。

CSR-7つの原則

  • 説明責任
  • 透明性
  • 倫理的な行動
  • ステークスホルダーの利害の尊重
  • 法の支配の尊重
  • 国際行動規範の尊重
  • 人権の尊重

社会や環境、法律などに対しての企業の責任を表しているのがCSRです。

 

SDGsとは?

SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略称で「持続可能な開発目標」を指す用語です。※読み方は「エス・ディー・ジーズ」

SDGsには、以下のように17の目標があります。

SDGs-17の目標

  • 貧困をなくそう
  • 飢餓をゼロに
  • すべての人に健康と福祉を
  • 質の高い教育をみんなに
  • ジェンダー平等を実現しよう
  • 安全な水とトイレを世界中に
  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 働きがいも経済成長
  • 産業と技術革新の基盤を作ろう
  • 人や国の不平等をなくそう
  • 住み続けられるまちづくりを
  • つくる責任 つかう責任
  • 気候変動に具体的な政策を
  • 海の豊かさを守ろう
  • 陸の豊かさを守ろう
  • 平和と公正をすべての人に
  • パートナーシップで目標を達成しよう

社会や環境、暮らしなどの課題に対して、継続して取り組むための目標がSDGsです。

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CSRとSDGsの違い

CSRとSDGsの違い

CSRとSDGsが同じような場面で使われることも多く、違いが分からないという方もいると思います。この2つはそれぞれ以下の部分を指しています。

  • CSR=企業の社会的責任
  • SDGs=自社の事業を通した社会問題の解決

上記のように意味や役割は異なりますが、結果的に同じ取り組みのことを指す場合もあります。これがCSRとSDGsが分かりづらいと言われる理由です。

また、CSRは企業ならではの取り組みですが、SDGsは企業だけでなく、個人でもできる取り組みというのが大きな違いです。

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CSRに取り組む3つのメリット

CSRの意味や取り組みについては分かるものの、具体的にどんなメリットがあるのかが分からない方も多いと思います。自社でCSRの取り組みをおこなうと、以下の3つのメリットがあります。

CSRに取り組む3つのメリット

  • 自社の信用獲得につながる
  • 社内のコンプライアンス向上につながる
  • 自社のブランディングになる

CSRは社会や環境だけでなく、自社にとってもメリットが大きいので、メリットを理解して積極的に取り組みましょう。

 

①自社の信用獲得につながる

CSRに関する取り組みをおこなうことで、責任ある事業をおこなっている企業だと周囲から認識されるようになります。

これによって、既存の取引先や新規の取引先に信用してもらいやすくなるので、事業を展開する上で有利です。自社のイメージアップと他社からの信頼につながるのが、CSRに取り組むメリットです。

 

②社内のコンプライアンス向上につながる

倫理に沿った透明性が高く責任感のある取り組みをおこなうことによって、社内のコンプライアンスが向上します。

規律や方針を遵守する意識が高いレベルで統一されれば、社内の連携が取りやすくなり、生産性向上にもつながります。他社だけでなく、自社内でも高い効果が見込めるのも、CSRに取り組むメリットといえるでしょう。

 

③自社のブランディングになる

CSRに取り組みながら認知や事業展開をおこなえば、ブランディングの一環になります。

社会的な責任をしっかりと果たす企業として認知されれば、自社のイメージが向上するので、事業が拡大しやすくなります。

ブランディングは、認知拡大やマーケティングにおいて欠かせない非常に重要な手段です。自社のブランド確立につながるのが、CSRに取り組むメリットです。

 

CSRに取り組む2つのデメリット

CSRに取り組む2つのデメリット

CSRは自他にメリットがある一方で、注意しなければならないデメリットも存在します。

CSRの取り組みをおこなう上で、デメリットになるのが以下の2つです。

CSRに取り組む2つのデメリット

  • 取り組みや管理にコストがかかる
  • 人材が不足する可能性がある

メリットだけでなく、必ずデメリットや注意点を理解した上で計画や取り組みをおこなうようにしてください。

 

①取り組みや管理にコストがかかる

CSRでは、取り組みや管理をおこなうのにコストがかかります。そのため、既存の業務以外にコストをあまりかけられない企業は注意が必要です。

また、取り組みに人員を割かなければいけないため、人件費もかさむことをあらかじめ理解しておきましょう。

 

②人材が不足する可能性がある

CSRに取り組む場合は、通常の業務にプラスして新たな作業が必要になります。これによって、人材不足や残業時間の増加などが懸念されます。

社会に貢献する企業を目指そうとして、社内の労働環境が悪化してしまっては意味がありません。そのため、CSRに取り組む場合は必ず事前に人員が足りるか、社員に負担がかかりすぎないかを必ず確認しましょう。

 

SDGsに取り組むべき3つのメリット

自社でSDGsに関連する事業や取り組みをおこなうと、以下のような3つのメリットがあります。

SDGsに取り組むべき3つのメリット

  • 社会的な問題解決に貢献できる
  • 資金調達がしやすくなる
  • 事業の幅が広がり、ビジネスチャンスが増える

CSRだけではなく、SDGsのメリットもセットで把握しておきましょう。

 

①社会的な問題解決に貢献できる

SDGsの取り組みをおこなえば、自社の事業を通じて社会貢献や問題解決ができるようになります。従来は社会や環境に対する取り組みといえば、ボランティアや保護団体などのイメージでした。

ですが、SDGsが設定されてからは、個々の企業の業務で取り組みができるようになりました。

個人や企業がそれぞれの取り組みや業務を通して、社会や環境に貢献できるのが、SDGsのメリットです。

 

②資金調達がしやすくなる

SDGsに関する事業には、補助金や助成金などの支援制度が存在します。そのため、通常通りに事業をおこなうよりも資金調達がしやすいのがメリットです。

また、支援金のほかに「SDGs投資」といって、投資家から出資を受ける方法もあります。支援制度や出資により、自社で多額の資金を投入しなくても事業の展開や拡大をおこなえるため、積極的にSDGsに取り組むメリットも大きいといえるでしょう。

 

③事業の幅が広がり、ビジネスチャンスが増える

SDGsの取り組みをおこなうことによって従来の業務だけにとどまらず、社会や環境に対する事業展開がしやすくなります。これによって事業拡大がしやすくなり、新たなビジネスチャンスを得られます。

自社の既存事業やノウハウを活かして、取り組みをおこないながら自社の規模を大きくしていけるのがSDGsのメリットです。

SDGsに取り組む上での2つのデメリット

SDGsもCSRと同様に、気をつけておきたい注意点が存在します。SDGsに取り組む上でデメリットとなるのが、主に以下の2つです。

SDGsに取り組む上での2つのデメリット

  • コストがかかり、社員の負担も増える
  • 成果が出るまでに時間がかかる(すぐには成果が出ない)

デメリットを理解せずに取り組みを始めてしまうと、失敗のリスクが高まるので、必ず十分に把握した上でおこないましょう。

 

①コストがかかり、社員の負担も増える

SDGsへの取り組みには、設備費や管理費、人件費などのコストがかかります。特に、開始当初は利益よりもコストの方が大きくなりやすいので、あらかじめ理解した上でおこないましょう。

また、コスト面だけでなく、業務や管理をおこなう社員の負担も増えるため、あわせて十分に注意しておく必要があります。

 

②成果が出るまでに時間がかかる(すぐには成果が出ない)

SDGsは取り組みを始めたからといって、すぐに成果が出るわけではありません。業種や事業内容によっても異なりますが、多くの場合は成果が出るまでにある程度の時間がかかります。

そのため、取り組む場合は成果が出ない期間があることを十分に考慮した上で予算やスケジュールを組みましょう。

 

まとめ:CSRとSDGsの違いを理解して、自社の取り組みに活かしていきましょう!

CSRとSDGsは、企業の社会や環境に対して活動の際に用いられる類似の用語ですが、意味や取り組みは異なります。

最後に、CSRとSDGsが表している意味を改めておさらいしていきます。

  • CSR=企業の社会的責任
  • SDGs=持続可能な17の開発目標

それぞれの特徴や違いをよく理解した上で取り組みや使い分けをおこなうようにしましょう。

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