優秀な人材の確保に頭を悩ませている企業の人事担当者の方は多いのではないでしょうか。そんな中、注目を集めているのがリファラル採用です。
しかし、リファラル採用を導入する際、報酬の設定に悩むことも少なくありません。報酬の相場はどのくらいなのか、どのようなポイントや注意点があるのでしょうか。
本記事では、リファラル採用の報酬相場や、設定する際のポイント、注意点について詳しく解説します。これからリファラル採用の導入を検討している方はもちろん、すでに導入している方にも役立つ情報が満載です。
効果的なリファラル採用の実現に向けて、ぜひ参考にしてください。
この記事でわかること
- リファラル採用の報酬相場についての具体的な金額や設定方法
- リファラル採用の報酬を設定する際の具体的なポイントと注意点
- リファラル採用のメリットと報酬に関するQ&A
こんな人におすすめの記事です
- 人事担当者や採用担当者
- 経営者やマネージャー
- リファラル採用を促進しようとしている企業の担当者
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目次
リファラル採用とは
リファラル採用とは、社員の紹介で人材を獲得する手法です。社員が友人や知人を推薦し、その候補者が採用に至った場合、紹介者に報酬が支払われます。この手法は、信頼できる人材を効率的に見つけることが目的です。
従来の採用方法に限界を感じた企業が、新たなアプローチとしてリファラル採用を取り入れています。紹介された候補者は、社員からの信頼があるため、企業文化へのフィット率が高く、定着率も良好です。
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リファラル採用の報酬相場
リファラル採用の報酬は、社員の紹介で採用された候補者に対して支払われるインセンティブです。多くの企業がこの制度を導入し、報酬を設定しています。
報酬額は業界や職種によって異なりますが、一般的な相場は1万円から30万円程度です。
特にIT業界では、専門スキルを持つ人材の獲得に高額な報酬が用意されています。
報酬額の決定には企業規模や採用難易度などが影響します。大手企業は高額報酬を設定する傾向にありますが、中小企業は予算に応じた設定が求められるでしょう。
報酬設定時には相場を考慮し、支払条件を明確にすることが重要です。金銭以外の報酬や法的遵守事項の確認、目的の明確化も必要です。
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リファラル採用の報酬(インセンティブ)を設定する際の5つのポイント
ここでは、リファラル採用の報酬(インセンティブ)を設定する際のポイントについて詳しく解説します。リファラル採用の報酬(インセンティブ)を設定する際のポイントは次のとおりです。
リファラル採用の報酬(インセンティブ)を設定する際の5つのポイント
- 報酬金額の相場を考慮する
- 報酬のタイミングと条件を明確にする
- 金銭以外の報酬も検討する
- 法的な遵守事項を確認する
- 報酬制度の目的を明確にする
報酬金額の相場を考慮する
リファラル採用の報酬金額は、企業によって1万円から30万円未満の範囲で設定されるのが一般的です。報酬額を決める際は、業界や職種の相場を参考にしましょう。
例えばIT業界や専門職など、高いスキルが求められる職種では、報酬の相場が高めに設定される傾向があります。適切な金額設定により、社員のモチベーションを高め、優秀な人材の紹介を促進できます。
報酬のタイミングと条件を明確にする
リファラル採用の報酬支給では、タイミングと条件を明確にすることが重要です。紹介者が応募者を推薦した時点で報酬を支払うのか、採用後一定期間勤務した後に支給するのかなど、条件を具体的に定めましょう。
例えば、「採用者が入社後3ヶ月経過時点で報酬を支給する」といった条件を提示することで、トラブルを未然に防げるでしょう。明確なルールを設けることが、制度の円滑な運用につながります。
金銭以外の報酬も検討する
報酬は金銭的なものだけでなく、有給休暇の追加や食事券、ポイント制など、多様な形態を検討してみましょう。金銭以外のインセンティブを用意することで、社員の長期的なモチベーション維持につながります。
例えば、一定のポイントを貯めると商品交換できる制度を導入することで、社員は積極的にリファラル採用を利用できるでしょう。社員のエンゲージメントを高める工夫が、制度の活性化に寄与するのです。
法的な遵守事項を確認する
リファラル採用の報酬制度設計では、職業安定法や労働基準法の遵守が重要です。
報酬の支払い方法や条件が法令に抵触しないよう、事前確認と専門家への相談が不可欠です。
特に、従業員へのインセンティブ支払いは、職業安定法第30条の「有料職業紹介事業」に該当する可能性があり、違法となる場合があります。ただし、職業安定法第40条により、賃金・給料の形で支払うことは例外として認められています。
同条違反には、懲役または罰金が科されるため、法的リスクを理解し、適切な運用を行うことが重要です。
報酬制度の目的を明確にする
報酬制度はリファラル採用を促進するための手段であり、目的を明確にすることが重要です。社員への感謝の気持ちを伝え、企業文化にマッチした人材の紹介を促すことを目的とした設計が求められます。
具体的な目標として、年間の採用目標人数や採用コストの削減目標などを設定しましょう。制度の目的を社員と共有し、協力を得ることで、リファラル採用の効果を最大限に引き出せるでしょう。
リファラル採用の3つのメリット
ここでは、リファラル採用のメリットについて詳しく解説します。リファラル採用のメリットは次のとおりです。
リファラル採用の3つのメリット
- 採用のミスマッチを防ぎ、定着率を向上させられる
- 採用コストを削減できる
- 転職潜在層にアプローチできる
採用のミスマッチを防ぎ、定着率を向上させられる
リファラル採用では、社員が自分の友人や知人を企業に紹介するため、紹介される候補者は企業文化や価値観に共感しやすい傾向があります。社員自身が企業を深く理解しているからこそ、マッチする人材を的確に判断できるのです。
このように企業とのフィット感が高い人材を採用することで、入社後の早期退職を防ぎ、定着率の向上につなげられます。また、社員からの紹介で入社した社員は、企業理念への共感や職場環境へのなじみやすさから、長期的な活躍が期待できます。
採用時点で企業とのマッチングを重視することが、離職率の低下と生産性の向上に寄与するのです。
採用コストを削減できる
リファラル採用のメリットの一つが、採用コストの削減です。通常の採用プロセスでは、求人広告の掲載や人材紹介サービスの利用に多額の費用がかかります。
しかし、リファラル採用では、これらの外部コストを大幅に抑えられるのです。
社員からの紹介によって候補者が集まるため、広告費用や紹介手数料を最小限に抑えられます。報酬としてインセンティブを支給する場合でも、外部サービスを利用するよりもコストを低く抑えることが可能です。
採用予算の最適化を図る上で、リファラル採用は非常に有効な手段と言えるでしょう。
転職潜在層にアプローチできる
リファラル採用のメリットは、求人市場に出ていない転職潜在層にもアプローチできる点です。通常の求人広告では到達しにくい、優秀な人材を獲得できる可能性が広がります。
社員の友人や知人といったパーソナルなネットワークを活用することで、転職活動を始めていない優秀な人材にもリーチできるのです。受動的な候補者に企業の魅力を伝え、応募に繋げられる点が強みと言えます。
流動性の低い人材市場においても、リファラル採用なら優秀な人材を確保できる可能性が高まります。社員のネットワークを最大限に活用し、幅広い候補者層にアプローチすることが、採用成功の鍵を握っているのです。
リファラル採用の報酬に関するQ&A
ここでは、リファラル採用の報酬に関するQ&Aを紹介します。紹介するQ&Aは次のとおりです。
リファラル採用の報酬に関するQ&A
- リファラル採用の報酬は違法になる場合がある?
- リファラル採用の報酬の勘定科目は?
- リファラル採用の相場はどのくらい?
リファラル採用の報酬は違法になる場合がある?
リファラル採用における報酬の支払いが違法となる場合があります。職業安定法第30条では、有料職業紹介事業を行う際は厚生労働大臣の許可が必要とされています。また、同法第40条では、労働者の募集を行う者が、その被用者に対し報酬を与えることを原則として禁止しているのです。
ただし、同条のただし書きにて、「被用者に支払われる賃金、給料その他これらに準ずるもの」は例外とされています。つまり、紹介者に対し、賃金や給料の一部として報酬を支払う場合は、違法とはなりません。
具体的には、リファラル採用の報酬を賃金や給料とは別に支払うのではなく、紹介者の業務の一環として位置づけ、その対価として支払うことが望ましいでしょう。また、社内規定を整備し、報酬の支払条件や金額を明確に定めておくことも重要です。
リファラル採用の報酬の勘定科目は?
リファラル採用の報酬の勘定科目は、紹介活動が行われた状況によって異なります。紹介活動が業務時間内で行われた場合は、原則として「給与手当」とするのが適切でしょう。一方、業務時間外に行われた場合は、「支払手数料(紹介手数料)」とするのが一般的です。
勘定科目を判断する際のポイントとしては、紹介活動が行われた時間帯、紹介者の通常業務との関連性、紹介活動にかかったコストの負担者、勤務規定における紹介制度の整備状況などが挙げられます。
リファラル採用の相場はどのくらい?
リファラル採用における紹介報酬の相場は、業界や職種によって異なります。
一般的には、1万円から30万円程度の範囲で設定されているケースが多いようです。
例えば、IT業界では高度な専門性を持つ人材の採用ニーズが高いため、比較的高額な報酬が設定される傾向にあります。エンジニアの採用であれば、20万円から30万円程度の報酬が相場と言えるでしょう。一方、販売職や事務職など、採用難易度が低い職種では、5万円から10万円程度の報酬が一般的です。
報酬額を設定する際は、自社の規模や予算、職種の需要などを考慮する必要があります。相場を参考にしつつも、自社の状況に合わせて適切な金額を設定することが重要です。
ポイントと注意点を意識してリファラル採用の報酬を設定しよう
本記事では、リファラル採用における報酬設定のポイントと注意点を解説しました。報酬相場を考慮し、支払いのタイミングや条件を明確にすることが重要です。
金銭以外のインセンティブも検討し、従業員のモチベーション向上につなげましょう。また、職業安定法などの法的規制を遵守し、適切な勘定科目で処理することも必要です。
報酬制度の目的を明確にし、採用コスト削減や優秀な人材獲得につなげていきましょう。本記事を参考に、自社に適したリファラル採用の報酬制度を設計してください。
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